開設76周年記念桜花賞

桜花賞レース展望

桜花賞レース展望

伝統の「桜花賞」が4月19日に開幕する。この大会を5回優勝している地元エースの郡司浩平が今年も参戦。
結束力を高める地元勢にまずは期待したい。全日本選抜では展開を読み違えたか準決敗退に終わった郡司ながら、年頭から飛ばしていて1月松阪記念、高松記念を連覇するなど勝ち星を量産中。番手を回ることが増えたとはいえ、いつでも自力で勝ちを取りにいく準備ができているからの結果で、ここも与えられたポジションでV獲りに邁進する。また、往年の名選手で、HPCJCのアシスタントコーチを務める佐々木龍也さんの門下生の松谷秀幸、佐々木龍、眞也、和紀の3兄弟がそろい踏み。郡司とは連係が多い松谷は、全日本選抜でも初日特選で番手を回って勝っていて援護役だけには止まらない。佐々木兄弟では眞也が昨年ブレーク。9月青森記念では新山響平らを豪快なまくりで仕留めて記念を初優勝を遂げた。今年に入っても1月いわき平でV、大宮記念で決勝3着など順調にランクアップしていて、ラインの先頭も含めて出方には注目だ。龍も1着回数を増やしていて弟に負けていられない。さらに南関には岩本俊介もいる。S班としての滑り出しは上々であり有力なV候補だ。
ただ、今シリーズは別線も強力そのもの。まずは全日本選抜を優勝し、全てのGⅠとグランプリを制するグランプリスラムを達成した脇本雄太。全日本選抜は近畿ラインの勢いに後押しされた部分もあるが、並ぶ者のいない存在であることを改めて証明した。腰痛と付き合いながらのレースが続く中、グランプリのように仕上がっていると度肝を抜くパワーを発揮する。
S班の新山とナショナルチームの中野慎詞の北日本コンビも楽しみ。突っ張り基本にした先行策が売りの新山だが、11月四日市記念では中野に前を任せて優勝している。中野が競輪選手としての経験値を増してきているので、2人のタッグは楽しみ。
4月からS班に昇格する犬伏湧也は身が引き締まる思いだろう。異次元ダッシュで繰り出す自力攻撃の破壊力では誰にも負けない。一撃を決めてくるか。
佐々木悠葵、平原康多らの関東勢や浅井康太まで参戦する超豪華シリーズ。波乱の余地も十分だ。

迎え撃つ地元勢

  • 新村穣 新村穣

     中距離ナショナルチームでの活動歴もある強靭な地脚の持ち主。逃げて粘り込むだけでない組み立ての幅が出て安定感を増した。24年1月の74周年記念では準決4着だった。今年の目標は決勝進出だ。

  • 東 龍之介 東 龍之介

     昨年はFⅠ戦を2V。今年に入ってからは目立つヒットこそ見られないものの、ガッツマーカーとしての存在感には陰りは見られない。誰が相手でもしっかり自分の仕事をして上位進出を目指す。

専門記者が選ぶ注目選手

  • 鈴木 竜士 鈴木 竜士

     2月小松島のGⅢミッドナイトでは新田祐を破りGⅢ初Vを果たした。自力主体の走りに戻してタテ脚がアップ。ここもレース巧者ぶりを発揮しよう。

  • 西田 優大 西田 優大

     S級上位相手にも気後れせずに戦えるようになり、1月大宮記念では連勝で準決に勝ち上がった。スピードに乗ってしまえば誰も止められない。

  • 栗山 和樹 栗山 和樹

     125期をリードする一人で、S級特進から初の場所となった2月熊本では早速優出。準決は飯野祐らを相手にカマして圧勝と非凡な機動力を披露した。

  • 渡邉 雄太 渡邉 雄太

     どん底状態は脱して連対回数を増やしてきている。仕掛けは早くないが、タテ攻撃にキレが戻ってきているので上位戦でも軽視は禁物だろう。

バンク情報
  • バンク
  •  ’22年10月から1年間の改修工事を経てリニューアル。バンクを掘り起こして改修し、走路内の凹凸がなくなって走りやすくなった。2センターのスタンドと施設が取り壊された影響で強風が吹く傾向がある。バック向い風の傾向はあるが、風向きには注意が必要。直線が長く最終4コーナーから直線にかけてイエローライン付近が強襲コースで外を踏める選手が穴を演出する。

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