伝統の「桜花賞」が4月19日に開幕する。この大会を5回優勝している地元エースの郡司浩平が今年も参戦。
結束力を高める地元勢にまずは期待したい。全日本選抜では展開を読み違えたか準決敗退に終わった郡司ながら、年頭から飛ばしていて1月松阪記念、高松記念を連覇するなど勝ち星を量産中。番手を回ることが増えたとはいえ、いつでも自力で勝ちを取りにいく準備ができているからの結果で、ここも与えられたポジションでV獲りに邁進する。また、往年の名選手で、HPCJCのアシスタントコーチを務める佐々木龍也さんの門下生の松谷秀幸、佐々木龍、眞也、和紀の3兄弟がそろい踏み。郡司とは連係が多い松谷は、全日本選抜でも初日特選で番手を回って勝っていて援護役だけには止まらない。佐々木兄弟では眞也が昨年ブレーク。9月青森記念では新山響平らを豪快なまくりで仕留めて記念を初優勝を遂げた。今年に入っても1月いわき平でV、大宮記念で決勝3着など順調にランクアップしていて、ラインの先頭も含めて出方には注目だ。龍も1着回数を増やしていて弟に負けていられない。さらに南関には岩本俊介もいる。S班としての滑り出しは上々であり有力なV候補だ。
ただ、今シリーズは別線も強力そのもの。まずは全日本選抜を優勝し、全てのGⅠとグランプリを制するグランプリスラムを達成した脇本雄太。全日本選抜は近畿ラインの勢いに後押しされた部分もあるが、並ぶ者のいない存在であることを改めて証明した。腰痛と付き合いながらのレースが続く中、グランプリのように仕上がっていると度肝を抜くパワーを発揮する。
S班の新山とナショナルチームの中野慎詞の北日本コンビも楽しみ。突っ張り基本にした先行策が売りの新山だが、11月四日市記念では中野に前を任せて優勝している。中野が競輪選手としての経験値を増してきているので、2人のタッグは楽しみ。
4月からS班に昇格する犬伏湧也は身が引き締まる思いだろう。異次元ダッシュで繰り出す自力攻撃の破壊力では誰にも負けない。一撃を決めてくるか。
佐々木悠葵、平原康多らの関東勢や浅井康太まで参戦する超豪華シリーズ。波乱の余地も十分だ。
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