レース情報 展望

出場予定選手(KEIRIN.JP)>>
佐藤慎太郎・平原康多松浦悠士・郡司浩平
戦力充実する南関勢

川崎で55年ぶりに開催されるGIで地元の郡司浩平が燃えないはずがない。今年は2年連続のS班。11月競輪祭でのGI初優勝をはじめ、昨年はグレードレースで目覚ましい活躍を見せていた。選手として一番脂が乗った状態で迎える地元ビッグで狙うはGI連覇だ。グランプリでも郡司とタッグを組んだ和田健太郎は今年から栄光の1番車を身にまとって1年間を戦い抜く。実力が拮抗したGレースでは位置取りも重要。南関勢にとっては大きなアドバンテージであると同時に、スジの目標が豊富な和田にとってもGI初優勝のチャンスだ。ヤンググランプリを制した松井宏佑に昨年後半はGIIIで2Vを挙げた岩本俊介もいるが、機動型で最も注目を集めるのは静岡籍として再出発する深谷知広だ。今大会は脇本雄太、新田祐大の東京五輪内定組が不在なら、磨きをかけたスピードで圧倒的なパフォーマンスを見せても不思議はない。

ナショナルチームが不在だった昨年前半戦をリードしたのは松浦悠士、清水裕友の中国コンビだ。今年も脇本、新田が不在のシリーズでスタートダッシュを決めるか。昨年大会の覇者である清水は前半戦こそ良かったが、後半戦で失速してしまった感は否めない。それだけに得意な冬場でしっかりと立て直しを図りたい。松浦は昨年、ウィナーズカップ、オールスターを制覇。準決勝で失格した競輪祭をのぞく全ての開催で決勝に進出するなどキャリアハイの成績を残した。どちらが前でも機能するラインは他地区にとって脅威で、岩津裕介、小倉竜二ら一人でも多くの追い込み型を連れて勝ち上がり、決勝で数的優位を作りたい。

2年連続でビッグ優勝できなかった平原康多は今年こそ。試行錯誤を続けながらも、毎年安定した成績を残している輪界屈指のオールラウンダー。吉田拓矢、吉澤純平ら前を任せる機動型も育ってきていて、3年ぶりのGI制覇は十分にありそうだ。吉田は12月佐世保で記念初優勝を飾るなど、ひと皮むけた印象。今年はビッグレースでも優出の機会が増えそう。諸橋愛も差し脚上位の実力者。スジの目標がそろったここもチャンスだ。

新田が不在でも菅田壱道、新山響平に渡邉一成と北日本勢にはそれを補ってあまりある機動型がそろっている。佐藤慎太郎、守澤太志のS班もいるだけに、かみ合えば他地区にも負けない勢力となることは間違いない。グランプリでは佐藤が3着、守澤が4着に強襲するなど差し脚は好調。地区別では最多3名の選手をグランプリに送り込んだ選手層の厚さは今年も健在だ。

中部勢では浅井康太の存在感が際立っている。昨年は記念4Vの実績を残したが、今年はビッグレースでも輝きを放てるか。共同通信社杯の落車から年末に復帰した柴崎淳もここに向けて調子を戻してくるはずだ。

近畿勢は脇本、古性優作が不在のシリーズをどう戦い抜くか。今年こそタイトルを狙う山田英明や山崎賢人がいる九州勢は少数でも侮れないメンバー構成だ。

インタビューレポート

郡司浩平神奈川/99期
郡司浩平
 川崎で全日本選抜をやるって決まってから、全日本選抜を獲るっていうことを目標にしてきた。ホームバンクの川崎でGⅠを走れるのは、競輪人生で最初で最後かもしれない。そういう気持ちで一戦、一戦、悔いのないように、1着を目指して戦っていきたい。もちろん最低でも決勝には乗るつもりでいます。そのなかでしっかりと優勝を狙えるように準備をしていきたい。
 まずは全日本選抜にピークをもっていきたい。そこまでに走りながらコンディショニングを含めて、自分の感覚を突き詰めていきたい。できる限りのことをやって、本番を迎えたいですね。

地元選手 PICK UP

東龍之介神奈川/96期
東龍之介
昨年は寬仁親王牌をのぞく全てのGIに出場し、全日本選抜、競輪祭では準決勝にも進出した。昨年は落車も多かったが、大崩れなく1年間を戦い抜いた。本番前に間隔も空くだけに、十分な準備ができそう。活躍の条件はそろった。
内藤秀久神奈川/89期
内藤秀久
昨年はFI戦で2度の優勝。サマーナイト、オールスターで優出するなど、ビッグレースでも存在感を発揮した。ここ一番のキメ脚は鋭く、献身的な仕事で機動型からの信頼も厚い。勝ち上がって相性のいい郡司浩平と地元連係を決めたい。

専門紙記者が選ぶ推奨選手

柏野 智典岡山/88期/S1
柏野 智典
昨年はウィナーズカップ、オールスターで決勝に進出するなどビッグレースでも健闘した。目立つ存在ではないが、レース運びは堅実。最近は1着も増えるなど差し脚も好調だ。今年も中四国の機動型は充実しているだけにチャンスはありそう。
吉田 敏洋愛知/85期/S1
吉田 敏洋
共同通信社杯からの3連続落車はさすがにこたえたが、競輪祭で2連対、12月広島記念で優出と立て直してはきている。気持ちも新たに臨む今年のGI開幕戦。中部勢の屋台骨を支える機動型として気迫あふれる走りを見せる。
宿口 陽一埼玉/91期/S1
宿口 陽一
11月四日市記念で優出、続く競輪祭では準決勝に進出と昨年後半はGレースでも存在感を見せていた。最近は番手回りも増えてきているが、切れ味鋭いまくりを主武器に自力も健在。競輪祭に続いてビッグレースでヒットを飛ばす。
北津留 翼福岡/90期/S1
北津留 翼
前期は12月当所も含めてFⅠ戦5Vの成績を残したが、強いのは7車だけじゃない。11月四日市、12月別府記念でも優出するなど、9車の記念でも結果を出した。近況は好調で1年半ぶりとなるGI参戦でも活躍が期待できる。
神田 紘輔大阪/100期/S1
神田 紘輔
今大会参加で6つあるGIの全てに出場したことになる。10月寬仁親王牌では敗者戦ながらビッグ初勝利を挙げるなど、ここ2、3年で着実に力を付けてきた。今年のGI開幕戦でも鋭いタテ脚発揮となるか。勝ち上がりから注目だ。
阿部 力也宮城/100期/S1
阿部 力也
一昨年から始めた高負荷のウエイト効果で一気に競走得点をアップさせた。12月広島記念で優出するなど冬の重いバンクでも踏み切れているのはその成果だろう。昨年後半には3年ぶりのGIも経験し、次に狙うのはビッグ初勝利だ。
簗田 一輝静岡/107期/S2
簗田 一輝
昨年は1月和歌山記念、2月全日本選抜と序盤の連続落車から流れを崩して、苦しい1年だった。11月平塚でも落車があったが、ここまでに順調に来れば上積みは可能。前々にアグレッシブなレーススタイルは穴党必見の一車だ。
島川 将貴徳島/109期/S1
島川 将貴
オールスターのあとはセッティングで迷走状態におちいっていたが、12月別府記念からようやく浮上の兆しを見せてきた。昨年はビッグレースで2度の準決勝を経験した。迷いを断ち切り、今年はさらに上のステージを目指す。
※上記内容は2021年1月3日現在

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